裁量労働制

  • 2015.04.05 Sunday
  • 19:44
社会保険労務士の家入です。

「残業代ゼロ法案」といわれている労働関係法案の改正案が閣議決定されました。この法案には、「企画業務型裁量労働制」の対象を拡げる内容も盛り込まれているようです。この法案の新たな対象者には、課題解決型の営業職なども含まれているようです。

裁量労働制とは労働時間の計算を実労働時間ではなく、「みなし時間」によって管理するものです。労働時間の算定が困難な業務や業務遂行を、労働者自身の裁量に任せる必要がある業務などが対象となります。

裁量労働制には次の3種類の型があります。

  • 事業場外労働
    ・労働者が事業所の外で業務に従事しており、労働時間を算定し難いとき、所定労働時間労働したものとみなします。
    ・通常所定労働時間を超えて働くことが必要となる場合は、厚生労働省令で定めるところにより、その業務遂行に通常必要とされる時間、労働したものとみなします。(労使協定により定めた場合は、その時間を通常必要とする労働時間とします。)

  • 専門業務型…専門的な職種 a.研究開発 b.情報処理システムの分析または設計 c.新聞、出版などの取材・編集 d.デザイナー e.プロデューサまたはディレクター f.コピーライター、ゲーム用ソフトウエア開発など

      (適用要件…労使協定で次の事項を定めて、届出が必要)
      ・対象業務を特定
      ・1日あたりの労働時間数
      ・対象業務の遂行手段、時間配分について具体的な指示をしない
      ・労働者の健康と福祉を確保するための措置を講ずる
      ・労働者の苦情処理に関する措置を講ずる
      ・労使協定の有効期間
      ・記録の保管

    以上の事項を労使協定で定めて届出る⇒労使協定で定めた時間、労働したものとみなす。(みなしにより計算された時間が、法定時間を超える場合や深夜業になれば割増賃金が発生します。また、休憩や休日に関する規定も適用されます。)

  • 企画業務型…経営の中枢部門で企画、立案、調査、分析業務に従事する労働者で業務遂行を労働者の裁量に任せ、遂行方法、時間配分などに関して具体的な指示を受けない業務

      (適用要件…労使委員会の5分の4以上の多数決により次の事項を決議し、届出ること)
      ・対象業務
      ・対象労働者の範囲
      ・1日あたりのみなし労働時間数
      ・労働者の健康と福祉を確保するための措置を講ずること
      ・労働者からの苦情処理に関する措置を講ずること
      ・対象労働者の同意を得ること及び同意しなかった労働者の不利益な取り扱いをしないこと
      ・決議の有効期間
      ・記録の保存など

      効果…労使委員会の決議で定める時間、労働したものとみなす。

      ※定期報告を所轄官庁に届出る必要があります。


改正案により、企画業務型の裁量労働制が拡大されるようですが、使用者は安全配慮義務を負っていますので、労働者が心身の健康を害するような働かせ方をさせないようにする責任があります。適正な措置を講ずる必要があります。



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